本ページ内容は、米国アリゾナ州フェニックス日本人向け雑誌「オアシス」に掲載された記事を元としています。そのため、テーマをずれて書かれているものもありますが、松久先生の人柄も皆さんに良くわかっていただきたいと考え、小見出しを付け加える以外はそのまま掲載しました。

喘息・アレルギーを克服しよう

季節の変わり目、気候・環境の変化、精神的ストレスなどにより、喘息発作が誘起されます。また、ある種の食べ物、花粉などにより、咳、鼻水、くしゃみ等の症状がアレルギーとして発現します。

喘息はひどくなると、重積発作となり命取りになることさえある非常に厄介な疾患です。

食物アレルギーは、楽しいはずの食生活に大きな支障をきたし、花粉症は、仕事、学業において集中力を壊し、精神的なストレスを生み出します。

症状を抑え込むステロイドも有益だけど根治を目指そう

喘息は子供によくみられますが、西洋医学的に治療する場合、通常、気管支拡張剤や炎症を抑えるためのステロイド剤が用いられます。より重症になるとステロイド剤により治療されますが、厄介なのはいつ発作が起こってもよいように常にステロイド剤のスプレーを持ち歩かなければなりません。万が一にも持ってくるのを忘れようものなら、それこそ緊急状態であり命取りにもなりかねないわけです。

子供の喘息はたいていの場合、年齢が増すにつれ自然に軽快しますが、中には大人になっても頑固に残るものもあります。最近では、抗生物質などの薬剤の使用やきれい過ぎる環境のせいで、大人になってから喘息になるケースが増えているようです。アレルギーに関しても同様なことが言えます。

いくらステロイド剤によって治療したところで、それは単に症状(炎症)を無理に抑え込んでいるに過ぎません。その証拠に、ステロイド剤を用いている間は症状が軽快するが、切れてきたり、または止めたりすれば、また症状が再発したりリバウンドとして更に症状が悪化したりするわけです。

今回の話でも同様なことですが、これらの薬の治療は根本的な原因を治療せずに単に原因の結果として出来上がる症状のみを相手にしているに過ぎません。確かに、重症の場合やどうしても症状をすぐに抑えたい場合には、これらの薬が必要になりますが、根本的に治すという視点からはずれてしまうわけです。

気管支の収縮・拡張の指令障害からの開放

喘息は生まれながらにしてあるべき気管支の収縮・拡張の調節が出来なくなっていたり、ある物質に対して本来の体の機能を逸脱して過剰に反応してしまい炎症を起こすことにより生じます。

背骨に神経の圧迫があると、脳からの正常な指令(気管支の調節、炎症の調節)が伝わらなくなり、喘息やアレルギーとなるわけです。大人でもそうですが特に子供の場合は、背骨の異常を治すことにより自然な形で喘息を治療することが出来ます。薬を用いずに自分自身の力で治してしまうのです。これこそが最高の治療手段です。

喘息・アレルギーの予防、症状軽減のためには、まずはその発症に関係すると考えられるもとになるもの、ある環境や食べ物、精神的ストレスを遠ざけるようにすることが肝心です。それに、なるべく薬に頼らないで済む体つくりを心掛けることです。そういう意味では、小さい頃から外で元気に遊ぶことは子供にとって重要です。また、風を引いたからといってすぐに抗生剤などの薬に頼らないようにすることです。いつも、“自然、自然、自然”を心掛けるのです。 私のカイロプラクティックは、この自然を最も尊重する治療なのです。