本ページ内容は、米国アリゾナ州フェニックス日本人向け雑誌「オアシス」に掲載されたコラムを許可を得て転載しています。テーマ以外のことも多く書かれていますが、松久先生の人柄も皆さんに良くわかっていただきたいと考え、小見出しを付け加える以外はそのまま掲載しました。

手や足のしびれは重大な体の警告!

手の指先から腕にかけてのどこかに、しびれや痛みはありませんか? また、足から太もも、そしてお尻にいたるどこかに、しびれや痛みはありませんか?

もし、それらの問いかけに"Yes"であれば、それは体の深刻な警告です。

手足のしびれは放置しておいてはいけません

一般的に、手足のしびれは、神経の圧迫が強い状況である事を示します。つまり、最初は、首、頭の重み、痛み、そして肩こりとして現れる症状が進行して悪化した結果、手、腕のしびれ、痛みとなります。

また、腰痛、腰の違和感が進行、悪化した結果、お尻から足にいたるしびれ、痛み(いわゆる坐骨神経痛)といった症状を呈するわけです。

ですから、手足にしびれを感じる場合、背骨での神経の圧迫が強く、または長期にわたって生じているという事を認識する必要があります。

さらにこれらが進行すると、物に触れた感覚がわかりにくくなったり(感覚障害)、手足の力が入らなくなってくる(運動障害)わけです。こうなった場合、通常、整形外科や病院にかかると、手術を勧められてしまうのです。

手足のしびれに対する西洋医学的な治療

手のしびれ、痛みの症状は、医学的には、"頚椎症性神経根症"、足のしびれ、痛みは、"坐骨神経痛"といわれ、それらの原因としては、骨と骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板が飛び出る"椎間板ヘルニア"、背骨の変形による"変形性脊椎症"、また、背骨での神経の通り道が狭くなる"脊柱管狭窄症"が主なものとなります。

医学的な治療は、痛みの原因である炎症を抑える"鎮痛消炎剤"や筋肉を和らげる"筋肉弛緩剤"の内服、それで軽快しなければ、リハビリによる牽引や低周波療法が基本となります。

それでもだめなら、神経の表面に注射する"硬膜外ブロック注射"や、直接、神経の枝(神経根)に注射する"神経根ブロック注射"が適応されます。これらの注射は時に著効しますが、通常は一時的な効果であるため、手術を勧められる事が多くなるのです。

手足のしびれに対する手術の予後

これら手足のしびれに対する手術は、私の経験から言っても、決して予後(手術成績)の良いものとはいえません。手術後も、しびれ、痛みが残ってしまうケースが少なからずあるのです。

もう一つの大きな問題は、手足のしびれで現代西洋医学の医療機関を受診した場合、レントゲン写真、CT、MRI等で明らかな原因が見つからず、"日常のストレス"、または"歳ですね"とごまかされてしまう事が頻繁にある事です。つまり、今の現代西洋医学では、微妙で繊細な原因を探し出す事が出来ないのです。

では、最善の治療法は何なのでしょうか。それは、薬、注射、リハビリ、そして手術ではありません。

根本的原因にたどり着くことが結果としては近道

最善の治療方法は、背骨を繊細に調べる事により。背骨の24個の骨と骨盤の骨のうち、正確にどこが神経をどのように圧迫しているかを同定し、それを根本的に治すことなのです。

これは、残念ながら今の整形外科をはじめとする医療ではできません。

手術を避けないのであれば、後遺症を減らしたいのであれば、また、症状の予防に重点をおき、快適な生活を望むのであれば、上質なカイロプラクティックでその根本的な原因を除去していく必要があるのです。これが絶対的な治療法であると考えます。