本ページ内容は、米国アリゾナ州フェニックス日本人向け雑誌「オアシス」に掲載されたコラムを許可を得て転載しています。テーマ以外のことも多く書かれていますが、松久先生の人柄も皆さんに良くわかっていただきたいと考え、小見出しを付け加える以外はそのまま掲載しました。

日本人に多い肩こり

コンピューター世代となった今では、以前に増して肩こりで悩む人が多いようです。

“肩こり”という言葉は日本では大変よく知られており、病院、医院でも患者さんは医者に対しこの言葉をよく使用します。日本人においては、この肩こりは非常に関心の高いものなのです。

私も日本の病院の外来で、整形外科医として多くの患者さんを診てきましたが、この肩こりの訴えは腰痛に次いで多く見られました。

今の現代西洋医学では肩こりの原因すら明らかになっていません。

通常、肩こりで医師を受診した場合、筋肉弛緩剤または精神安定剤という薬剤を投与されるか、リハビリで低周波電気療法を受けることとなります。症状がひどいと、鎮痛消炎剤の投与または場合によってはその注射の適応となります。

しかしながら、これらの治療によっても、多くの患者さんの症状が満足のいくように軽快、治癒しないのが現状です。

いずれにしても、この肩こりというものは、今の現代西洋医学では難治疾患と考えられ、その原因も明らかになっていないのが現状です。私も整形外科医として、肩こりの良い治療はないものかと、よく途方にくれたものです。

効果的な治療法がカイロプラクティックです。

アメリカに来てカイロプラクティック大学を卒業しそれを追及してきた結果、カイロプラクティックが現代西洋医学で解決できない多くの問題に希望の明かりを灯すことを確信してきました。

人間の首から肩にかけての筋肉は、首の上(上部頚椎)から下(下部頚椎、上部胸椎)の背骨(脊椎)から出てくる神経の枝(脊椎神経)によって支配されています。

この脊椎の部位で骨が微妙にずれその神経が圧迫される(サブラクセーションが生じる)と、その領域の筋肉が異常に硬直、緊張しその血行が悪化することより、人々の生活に支障を与える肩こりが生じると考えられます。

または、上部頚椎や骨盤のずれにより神経の圧迫(サブラクセーション)が生じると、自律神経系(交感神経、副交感神経)または体内化学状態のバランスに異常が生じ、それによって悩ましい肩こりが起こってきます。

以上の状況を考えた場合、最も効果的な治療法として、この骨のずれによる神経の圧迫(サブラクセーション)を除去してやることが挙げられます。

カイロプラクティックでは、骨のずれを乱暴でないやさしい手技(アジャストメント)によって矯正し、その神経圧迫を除去します。そうすることによって、本来人間が生まれながらにして持つ自然治癒力(イネートインテリジェンス)が正常、活発に働くようになり、自然に症状が軽快、治癒します。

今まで、現代西洋医学が治療に難渋してきたのは、症状だけをみてその原因をみてこなかったからです。これからの21世紀、未来の治療は、根本的な原因の追究、解決、そして本来の自然治癒力の見直しに焦点が当てられることは間違いないと思います。

特に、医療機関をいくつも受診し、多くの検査にて明らかな原因がわからないといわれ、何種類もの薬を与えられている人々に、心からのメッセージを送ります。

“決して希望を失わないでください。必ず救われます。”