本ページ内容は、米国アリゾナ州フェニックス日本人向け雑誌「オアシス」に掲載されたコラムを許可を得て転載しています。テーマ以外のことも多く書かれていますが、松久先生の人柄も皆さんに良くわかっていただきたいと考え、小見出しを付け加える以外はそのまま掲載しました。

生きる力(元気)が不足している方へ

頑張ろうとしても頑張れない、すぐに諦めてしまう、悲観的になってしまう、やれる気がしない、やろうとする気力がわかない、などの気持ちの徴候を持つ人が増えているようです。

世の中には、生きる力を欠いている人々が多く存在します。日本でも、いじめによる子供の自殺、中高年者の自殺が後を絶ちません。

では、この世の中で、元気を出して人生を楽しむにはどうすればよいのでしょうか。

カウンセラーに会いにいくのもエネルギーがいります

落ち込んだ状態で精神科を受診すると、"うつ病"の診断をされ、抗うつ薬を与えられますが、それが良い解決法でしょうか。

いつも言うように、薬に頼るのは決してよい方法ではありません。では、カウンセラーに話を聞いてもらうのはどうでしょうか。

話すことによって心が開放され、カウンセラーのアドバイスを聞くことにより何かよいきっかけをつかむことが出来るかもしれません。また、旅行に行ったり、音楽を聴いたり、映画を見たりして、良いエネルギーを得ることも賢明でしょう。

しかし、いろいろなことを試しても元気になれない人、もしくは、試すのも面倒で何もしたくないという人はいませんか。そういう人たちには、是非、背骨をチェックすることをお勧めします。

ホルモンの分泌が活力には大切です

背骨から出る神経の一部には、甲状腺を支配する領域、また、副腎腺を支配する領域があります。また、それらの甲状腺、副腎腺をコントロールする領域があります。これら甲状腺、副腎腺は、人の元気を調節する大事な器官なのです。

甲状腺は甲状腺ホルモンという細胞の代謝を促進する大事なホルモンを分泌し、副腎腺は、アドレナリンやノルアドレナリンの元気ホルモン、コーチゾールなどの修復ホルモンを分泌します。これらのホルモンが、必要なときに必要な量が分泌されないと、結果として元気が出ないということになってしまいます。

甲状腺ホルモンの分泌が足りない人は、甲状腺機能低下症 (Hypothyroidism) といわれ、現代西洋医学的には、甲状腺ホルモン剤が薬として処方されます。

この薬を飲むことによって、元気が出たかのような気分になりますが、外からホルモンを補充してやるため、本来の甲状腺はさらに働かなくなってしまいます。この観点から、薬は決して最良の方法であるとは言えません。

背骨の問題がホルモンの分泌に異常を与えていることもあります

元気の出ない人の背骨をチェックすると、たいていの場合、甲状腺または副腎腺をコントロールする神経に異常があるのがわかります。ですから、まずは背骨を調べ、神経の状態を正常に戻してやることが最も重要なのです。

それらの神経が正常に機能すれば、おのずと必要に応じ、元気のもととなるホルモンが出てくるのです。

今の日本人は、元気のある人が少ないように思います。皆さん、是非、背骨をチェックし、神経を整えて、元気の溢れる人間になりましょう。世界に日本人のパワーを見せつけたいものです。

私の患者さんの多くにも、見る見るうちに元気になられていく姿がみられ、嬉しい限りです。